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岸町芸術祭 Kishimachi Art Festival
Date 2024/10/13 (Sun) - 2024/10/27 (Sun) 10:00~18:00(最終日:17:00まで、イベント開催時に限り18:00以降開場)
Venue 彩光舍美術研究所(さいたま市浦和区)
Artists
須藤美沙、橋本直明、吉野祥太郎、元木孝美、滝澤徹也、野口哲志、福原翼、鈴木海帆、関根津トム、郷六ノア、平野元、
吉田雄飛、平俊介、俵圭亮、武市雄介、根本内大木、はまたンペ/hash out project、内海拓、君島英樹、藤田、黒幕
ステートメント
出品作品《 Moon(twins S) 》《 Moon(twins G) 》について
岸町芸術祭の舞台である彩光舎美術研究所の近隣に、調(つき)神社、通称つきのみや神社と呼ばれる神社がある。調の名が月と同じ読みであることから、月の動物と云われた兎が神の使いとされ、調神社の境内を巡ると兎の彫刻があちこちに置かれている。神社入口の両端には狛犬ならぬ、狛兎が小さな子兎を抱えて座る。一般的に、狛犬は邪気を祓い神様を守る役割を持ち、その有り様は「宇宙のはじまりと終わり」を意味する「阿吽(あうん)」を表している。狛兎にも狛犬と同様の役割と意味が込められているのではないだろうか。この地域は、月待信仰が盛んであったこともあり、月との結びつきが深いのである。
今回の作品は、調神社の狛兎に着想を得たことから月の画像をもとにして、支持体である紙にピンで穴をあける手法により表現されたものである。狛兎のように対の月を作りたいと考え、厚みのある紙を二枚重ね、瓜二つの月を生み出した。星は双子や三つ子(連星)として誕生することは珍しくないと聞いたことがあり、この重ねた二枚の作品を初めて引き剥がすときには、大袈裟かもしれないが、天体が生まれる瞬間に立ち会ったような気がした。
展示空間には、狛兎の配置のように人が通ることができる間を空けて、二つの作品を並べている。画面に穴をあけてできた隆起した部分に光が照らされると、クレーターが白く輝いたり、隕石が衝突してできた凹凸が陰影によって際立ったりする。月と月の間を出入りしながら、自然光の中で移り変わる天体の造形美を発見してもらいたい。
◼️イベント「お月見会」
2024/10/17 (thu)
その昔、浦和では地域住民が集まり、飲食を共にして月の出を待つ行事が盛んにおこなわれていました。この伝統に倣い、芸術祭に集った人々が団子を食べながら、夜空に明るく輝く満月(スーパームーン)を仰ぎ見て語らう会を開きます。
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