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About my art work

遥か彼方の宇宙が身近に感じられるようになった現代において、私は2014年より、宇宙の画像や天文に関する事物をモチーフとして、遠くにあって身体的に感得しがたい宇宙空間を表現する制作を継続してきました。NASAのハッブル宇宙望遠鏡が撮影した画像に見られる銀河や星雲に関心を持ったことを契機とし、宇宙望遠鏡による天体観測、地学的な知識、神話などを参照しながら制作を行っています。

作品の主な表現方法は、紙にピンを用いて穴をあけることで描写し、その画面上に星々や恒星、惑星などの図像を浮かび上がらせるものです。穴の裏側から光を通すことで目に見えない宇宙の光を可視化したり、画面に外光を照らして陰影を生じさせることで、天体の立体感や質感を表現してきました。これらの制作を通して、宇宙の造形的特徴を観察しながら宇宙との距離を縮め、対象との距離や認識のあり方を探っています。制作過程では、遥か遠方に存在し直接知覚できないものから、身近に存在する事象まで、複数のスケールを横断しながら思考を巡らせています。

 

近年は、太陽の活動周期および太陽が放つエネルギーへの関心を深めています。2025年に太陽が「極大期」を迎えたことを背景に、NASAの太陽観測衛星SDOが取得した画像資料をもとに、コロナホールから放出されるプラズマや磁力線のエネルギーを主題とした作品を制作しています。

過去に太陽観測の研究者から、太陽はガスで構成され外部との明確な境界を持たず、惑星間空間も太陽風に満ちていると聞いたことが、制作の視点に影響を与えました。この認識を通して、私自身も太陽の一部に含まれているかのように感じるようになり、太陽と人間との関係を相対的に捉え直すようになりました。

紙に穴をあけるという行為を繰り返しながら巨大な天体を主題とすることで、制作の過程において、身体的なスケールや対象との距離感が少しずつ変化していく感覚を重ねてきました。微細な穴という要素が、身近な風景から宇宙的なスケールへと連なっていく構造を通して、目には見えない事象や不可視の存在へと意識を向けることを試みています。こうした制作を通じて、鑑賞者が身の回りの世界をこれまでとは異なる視点から捉え直すきっかけを生み出せればと考えています。

Photo: takuroh toyama 

Photo courtesy of Tokyo Arts and Space

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